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心の時間 |
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ミヒャエル・エンデは、この物語「モモ」を戦時中に書きました。
狂気に走る人間達に対しての警告。そして、“自由な時間”を奪う彼らを“灰色の人間”として、皮肉ったのです。
彼らとは、心を亡くし戦争を引き起こした、まさに我々、人間達のことです。
では、今はどうでしょう?
一見平和に見える社会、果たしてどれだけの人間が、心豊かに時間を過ごしているでしょうか?
忙しいとは“心”を“亡”くすと書きます。
悲しいかな我々は、忙しさにかまけて、心のない時間を過ごしているような気がしてなりません。時計の針が刻むのは、物理的な時間だけです。もう少し、我々の「心の時間」を大切に出来たらと思います。
人間は、他者に自己を認識してもらうことで、“生きている”時間、人間として生きているかけがえのない魂のみが命尽きてもまた次の世代に受け継がれてゆく―それが、心の時間。
この物語の主人公モモは、何も主張しません。ただ彼女に話しかける人間にチョコッと「心の時間」を提供しているだけなのです。前進することは、良いことでしょう。ですが、あまり遠くを見つめ過ぎず、生きている、今、この瞬間の目の前のことに、もう少し心を傾けられたらと思います。
親子、夫婦、恋人、上司と部下、先生と生徒・・・・・・。向き合える「心の時間」を創りだせたなら、この劇は大成功です。
作・演出 サカイハルト |
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